トランポリン競技で2012年ロンドン五輪に出場した小松市出身の岸彩乃さん（33）が、23日に小松総合体育館でスポーツ体験教室を開いた。市が未経験者を対象にトップ選手を講師とする企画として実施したものである。

参加したのは同市の小学1〜6年生39人で、岸さんは１人１人にトランポリンで跳ねる時の姿勢や開脚のタイミングを丁寧に教えた。市トランポリン協会もサポートに入り、子どもたちは空中に跳び上がる面白さや姿勢を保つ難しさを体感した。

慣れない動きに戸惑いながらも挑戦を楽しむ様子が見られ、指導は基礎と安全に配慮した内容で進められた。国府小4年の高希乃香（ののか）さん（10）は「優しく教えてもらえて、できることもたくさんあってうれしい。トランポリンがあるところに遊びにいったときに、ママに見せてあげたい」と話した。

今回の教室はトップ選手の直接指導を通じて競技の魅力を伝える狙いがあり、地域の子どもたちのスポーツ体験の幅を広げる取り組みとして位置づけられる。岸さんの経験が地元の若い世代に届いた場となったことが報告された。