2025.11.25
テキスタイルに向き合う展覧会『つぐ』開幕
2025.11.25
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ミナ ペルホネンの展覧会「つぐ minä perhonen」が11月22日、世田谷美術館で開幕した。ブランドの前身「ミナ」を1995年に皆川明さんが設立して以来の制作哲学「特別な日常服」をひもとく展示である。
展覧会タイトルの「つぐ」は2019年の展示「つづく」を再解釈した言葉で、「継ぐ」「接ぐ」「次ぐ」「注ぐ」など多義的な意味を創作活動に結びつける意図が示されている。会場へのアプローチには2017年発表のテキスタイル「jardin（ジャルダン）」が敷き詰められている。
今回の展示はテキスタイルそのものに深くフォーカスし、会場内は音楽用語になぞらえた6つの空間で構成され、「chorus（コーラス）」や「score（スコア）」といった区分で作品が並ぶ。ミナ ペルホネンは布に手の痕跡を残す表現に注力しており、2007年の「papillon（パピヨン）」では大きな木版画をテキスタイルに応用した事例を紹介している。
また、田中景子さんが2003年に手掛けた「surplus（サープラス）」は、切り絵の図案を製作した際に残された紙片から新しいデザインの可能性をひらくという着想から生まれた作品であり、会場には布だけでなくアイデアの“種”となった紙片も合わせて展示されている。田中景子さんはこの展覧会を約3年かけて全国の美術館を巡回する予定で、各会場の建築に寄り添った表現を目指すと述べている。
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