2025.11.25
京都・古刹で紅葉と現代アート共演
2025.11.25
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京都市上京区の古刹を舞台に、特別な現代美術の展示会「まるごと美術館」が2025年11月22日から12月7日まで開催される。企画のテーマは「クアジ あいまいな者たちの肖像」（QUASI）で、曖昧な状態や中間性を視覚的に表現することが試みられている。
寺院全体を美術館に見立て、国内外の多彩なアーティストの作品が展示される。境内は紅葉に彩られ、16羅漢石庭などの枯山水と現代作品の対比が生まれている。
櫻井りえこやジャン・ピエール・テンシンの作品が見どころで、櫻井りえこの初公開のドローイングも展示される。松田幹也は手水鉢の上に多数の1円玉を積み、噴火口のような山を表現する作品を出品している。
本堂の前には細い竹に包まれた地球儀のようなシルバーのモニュメントなど、幻想的なインスタレーションが展開される。高木智弘は広い空間に「宇宙人教授や天使などのモチーフ」を配し、世界の多様性を浮かび上がらせる。
長澤郁美は「悲しみの中のユーモアや、喜びの中の切なさ」といった記憶の断片を私的な物語として表現している。山元ゆり子の「光継ぎ」は日本の伝統技法「金継ぎ」を手がかりに、光で壊れたものを修復するという新しい概念を提示する。
伝統美と現代の表現が溶け合う場として、期間限定の展示は唯一無二の鑑賞体験を提供している。期間限定のため訪問時期の確認が望ましい。
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