ELLE digitalが紹介する注目のリノベーションホテルの一例として、エースホテル京都が取り上げられている。

同ホテルは京都中心部、烏丸御池駅直結の複合施設「新風館」の2〜7階に位置し、1926年に吉田鉄郎が手掛けた「旧京都中央電話局」を活用している。

2001年にリチャード・ロジャースが外観を残して増築した時代を経て、2020年に隈研吾による設計・監修のもと、現在の施設となった。

ホテルのテーマは「East Meets West」で、内装はLAのコミューンデザインが担当している。

全213室を用意し、保存棟と増築棟にまたがる客室は旧外壁や窓枠を生かしたデザインが特徴だ。

烏丸通りに面した既存棟の客室には「ヒストリックツイン」などがあり、新築棟は植栽豊かな吹き抜けを囲む配置になっている。

全客室に柚木沙弥郎の作品が飾られ、カーテンにはミナペルホネンのファブリックを採用。一部の客室にはターンテーブルやギター、ミニバーなど遊び心あるエンタメ要素も設けられている。

また、音楽イベントやアート展を開催するなど、京都らしい歴史性と現代のクリエイティビティが融合した滞在を提案している。

1999年創業の1号店「エースホテル・シアトル」が築100年の建物を改装して誕生した背景と同様に、土地に根ざした場所づくりが建築・内装の随所に反映されている。