第12回新千歳空港国際アニメーション映画祭が11月21日（金）に開幕し、新千歳空港ターミナルビル4階 シアター1で開会式が行われた。コンペティション作品にノミネートされた世界各国のアニメーターやゲスト・関係者あわせて120名が揃った。

今回は11月25日（火）までの5日間にわたり、世界中の最新アニメーション作品を上映するとともに、新千歳空港のさまざまな会場にて体験展示やトークプログラム等を展開する。常設映画館を有する空港という独自の舞台を活かし、12年で国内トップレベルの規模に成長したことが紹介された。

北海道エアポート株式会社 代表取締役の山崎雅生氏は、来年が新千歳空港の開港100年を迎える節目であることに触れ、「文化的にも豊かで多様な表現を見せてくれる、このアニメーションを世界に向けて発信していき、これからも新千歳空港と共に歴史を重ね、発展していきたい」と意気込みを述べた。

チーフ・ディレクターの小野朋子は映画祭の意義について「毎日、酷いことがたくさん起きている世界で、映画祭の重要な役割は、確固たるコミュニティを形成することです」と述べ、「誰一人孤立することなく、隣の人に話しかけ、偶然を分かち合う5日間であってほしい」と開幕への思いを語った。

国際審査員を代表して登壇したギンツ・ジルバロディスは、今年3月に第97回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞したことに触れ、本映画祭を通してできた友人や縁を喜ぶ挨拶を行った。ギンツ氏は2015年に短編部門入選作家として初めて参加し、今回が3度目の来場であることも紹介された。