西宮市はアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の聖地とされる兵庫県立西宮北高校を1日限定で一般開放した。来場者は世界中のファンを含め1000人で、午前9時から4回に分け各250人の入場枠で運営された。

企画の発案は校長で、同校は兵庫県立甲山高校との統合に伴い校名が2027年4月から兵庫県立西宮苦楽園高校に変わることが背景にある。校舎は現状の北高のものが使われる予定である。

当日は文理探究科の生徒が中心となって企画運営にあたり、校長から前日に発信されたメッセージがSNSで拡散されたことも動員につながった。来場者は校内マップを持参して所定のルートを巡り、立入禁止区域のテープは最後まで破られず節度ある行動が徹底されたという。

駅や主要交差点にはスタッフによる誘導表示が掲示され、混雑対策が講じられた。今回の公開は作品20周年を目前にした記念的な取り組みであり、地域や学校側とファンの協力で聖地巡礼の在り方を示す事例として注目されている。