国立大学法人岡山大学のチームOshinobi（代表：学術研究院環境生命自然科学学域の亀川哲志教授）が、World Robot Summit 2025の標準性能評価ドローンチャレンジで決勝進出第5位の成績を収めた。大会は2025年10月10～12日に福島ロボットテストフィールド秋桜アリーナで開催された。

チームOshinobiは人工衛星からの位置情報（GPS/GNSS）が届かない環境下で、自己位置推定と地図生成を行いながら狭隘空間を自律飛行するドローンを開発して競技に臨んだ。決勝では縦スラロームフィールドを自律飛行し、決勝に残ったチームの中で唯一、自律飛行を実現した点が成果として強調されている。

標準性能評価ドローンチャレンジでは運動性能、探査性能、地図作成能力、自律性能が評価される。今回の実装は森林内などGPS/GNSS信号が届かない現場での自己位置把握とデータ取得を可能にすることを目指すものである。

岡山大学はこの成果を基に、森林の資産価値推定や非常時の災害対応への応用を進める計画を示している。複数ドローン群によるデータ収集で森林価値の高精度査定に寄与し、地域経済の活性化や山間部の過疎化・高齢化といった課題解決につなげることを目標としている。