ベトナム中部の観光地ホイアン旧市街は、豪雨と水力発電ダムの放水による数日間の深刻な洪水から11月21日の午後に水が引き始めた。だが、多くの道路や周辺に厚い泥の層が残り、元の景観回復には大規模な清掃が必要である。バクダン、グエンフックチュー、グエンホアンの各道路では場所によって泥の層が最大0.2メートルに達し、通行や日常生活に支障をきたしている。

ホイアン公共事業株式会社は地元住民や企業と連携し、特殊な掘削機と高圧水噴霧機を動員して泥の処理に取り組んでいる。清掃チームは「水が引けば清掃」の原則で作業を進め、泥を集め廃棄物を濾過した後、淮河に押し戻している。また、排水システムの取水口も清掃し機能確保を図っている。

観光は完全には止まっておらず、多くの海外からの観光客が地元の様子を見守っている。裸足やビニール袋で靴を覆って歩く観光客もおり、ホアイ川のボートツアーは現在も行われている。地元当局は清掃促進のためチケット販売を一時停止し、歩行者天国エリアで家具や資材の運搬にバイク使用を許可した。

今回の洪水は3週間以上で3度目であり、最も深刻だったのは10月28日の夜で、多くの道路が1.5メートルから2.5メートルの深さまで浸水した。旧市街の主要道路は一刻も早く清掃され、人々の生活安定と観光活動の回復が期待されている。