2025.11.4
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いまを遡ること2013年、四国・香川県の小豆島で起きた高校駅伝の“奇跡”が振り返られている。人口2万5000人ほどの島には小豆島高校と土庄高校の2校があり、小豆島高校は前年に県予選へ出場すらできないほど部員不足だった。
中学3年生の真砂春輝は県中学総体の1500mと3000mで3位に入るなど才能を示しており、全国高校駅伝(通称・都大路)出場を目標とした。全国でも強豪の尽誠学園は当時8連覇中の“絶対王者”で、真砂には同校からの勧誘の声もかかっていた。
だが真砂は地元に残る決意を固める。高松市在住で県王者の増田空が「俺、小豆島に進学すると思う」と語ったこともあり、真砂と増田のツートップで小豆島高校が編成されれば、翌年に控える向井悠介らと合わせて全国出場を狙える可能性が生まれたからである。
この記事は、廃校の危機がささやかれていた離島の普通の公立校が、地元を選んだ有力選手の加入でチームを作り上げ、県内の強豪を脅かして全国高校駅伝への道を切り開いた経緯を当時の証言から伝えている。
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