2025.11.4
2025.11.4
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隣の土庄高校との合併が決まり、この年度が小豆島高校として迎える最後の1年となることが確定していた。夏のインターハイ路線では2年生の向井と3年生のエース・増田空が1500mと5000mでインターハイまで進出し、真砂も5000mで四国大会7位(※6位までがインターハイ出場)と全国の舞台まであと一歩に迫っていた。
エース格の3人だけでなく、それ以外のメンバーも県大会を軒並み突破し、チーム力の底上げが進んだ。増田は合同の夏合宿で他校の監督から「普通に走れば、今年は5分差で小豆島が勝つと思うよ――」と言われたことを記憶しており、外部からの評価も自信につながった。
10月の記録会では主力のほぼ全員が5000mの自己ベストを更新し、初優勝に向けて機運は高まっていた。
その背景には、2年生でキャプテンとなった真砂のリーダーシップがあった。部員はほぼ全員が島内の生徒で、スポーツ推薦があるわけではない普通の公立校だったが、練習の意識や規律を引き上げることで部の空気が変わり、最初で最後の都大路を目指す勢いが生まれた。チームは夢舞台まであと一歩のところまでやってきていた。
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