アリババ集団傘下の「高徳地図」は「2025年版オートナビ」を公開し、地図情報を基盤とした世界初のAIネーティブアプリであると位置づけている。現実世界のマルチモーダル情報に時と場所のつながりを紐づけ、推論とユーザーごとの個別最適化を行う点を特徴とする。

従来の地図ナビは位置感知と行動支援が中心だったが、25年版オートナビは「感知」「思考」「行動（支援）」「フィードバック」を繰り返す仕組みで刻一刻と変わる状況に合わせて意思決定支援を行う。これにより移動前・移動中・到着後の全旅程をAIが能動的に支援することを目指している。

主な新機能として、音声対話型AIナビゲーションを挙げ、自然言語での対話、途中の割り込みや計画変更への対応、ノイズキャンセリングと感情認識による情緒的サポートを備える点が紹介されている。さらに大規模AIモデルを活用し旅行計画作成やレストラン予約、ルート変更などを迅速に処理してパーソナライズされた解決策を提示する。

高徳地図はこの進化で「10億人規模の利用」を想定しており、移動と生活の幅広いニーズに応える万能AI旅行アシスタントへの発展を目標に掲げている。