2025.10.24

血液供給の備蓄案を自治体側が提示

2025.10.24

キービジュアル 出典: www.nankainn.com

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奄美群島の首長らと医療関係者が2日、東京都の日本赤十字社本社を訪れ、奄美群島への輸血用血液製剤の安定供給について清家篤社長と意見交換を行った。県町村会会長の高岡秀規徳之島町長、安田壮平奄美市長、鎌田愛人瀬戸内町長、稲源一郎大島郡医師会長、大木浩県立大島病院麻酔科部長らが出席した。

参加者側は荒天時の臨時ATRだけでは緊急時に対応できない点を指摘し、何らかの形で血液を備蓄しておく必要性や、有効期限前にローテーションで他院へ回す仕組みの導入を求めた。徳之島で病院が数百万円分の血液廃棄となっている事例も示され、鎌田町長は平時からの血液融通を要望した。

清家篤社長は「日本赤十字社は唯一の採血事業者として血液製剤を供給する義務があり、奄美群島のみならず、さまざまな離島への血液製剤の供給を行うように努力してきた」と説明した。日赤職員の身分については「日赤の職員の身分は『法的な支配は受けない独立した組織の職員』であるため、たまたま日赤職員がそこにいたとしても、大島病院長の指揮命令等を受けるわけにはいかない」と述べ、自治体からの給与受領などの原則順守にも言及した。

清家社長は財源と人材の確保が必須条件であるとし、「今の状況を放置してはいけないと考えており、何らかの工夫はしていきたい」と述べた。稲源一郎大島郡医師会長は1962年のらんかん山墜落事故を引き合いに説明し、安定供給の必要性を強調した。

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