楽天から6位指名を受けた九谷瑠（王子）は、プロ入りの瞬間を振り返り「あの画面に自分の名前が浮かび上がった時は半信半疑だった」と語った。滋賀・堅田高、大学は大阪大谷大と、いわゆる野球エリートではなく卒業後はクラブチーム「矢場とんブースターズ」でプレーしていた。

普段は味噌カツの名店「矢場とん」でホールスタッフとして働き、立ちっぱなしの業務と両立しながら練習は平日午前のみ、睡眠時間も「1日4、5時間で、当時の話をすると、みんなから驚かれます」と明かしている。昨オフに移籍した王子で才能が開花し、都市対抗で優勝に導き、自身は橋戸賞を獲得した。

球速はMAX153キロのストレートとチェンジアップの切れが特長で、記事は「十分にプロでも通用するレベル」と評価している。指名の喜びの中で王子のOBである西川龍馬（オリックス）から祝福の電話を受け、「対戦したいな、と言ってもらえて、本当にうれしかった」と語った。九谷は「1年目から1軍に上がれるように頑張りたい」と目標を掲げ、厳しい環境からでも夢を諦めなければ結果は出せることを示せたと述べている。